コラム
逆引きマーケ Vol.4
成功の分析は足し算。失敗の分析は引き算!

飲食店を始めたい人の中には、居抜き物件を探す人が多いと聞きます。
確かに、居抜き物件には大きなメリットがあります。
厨房設備がそのまま使える。
内装工事の費用も抑えられる。
開業までの時間も短縮できる。
しかし、ここで一度立ち止まって考えてみませんか。
「なぜ、その店は閉店したのだろう?」
設備や内装だけを見れば、お得な物件に見えるものも多く、駅から近い居抜き物件も少なくありません。
ですが、その場所で前の店がうまくいかなかった理由を深く考えずに契約するのは危険です。
立地が悪かったのか。
商圏と業態が合っていなかったのか。
人の流れや導線に問題があったのか。
SNSや口コミで認知を広げられなかったのか。
競合との差別化ができていなかったのか。
来店のハードルが高かったのか。
リピートにつながる仕組みがなかったのか。
家賃が高すぎたのか。
あるいは、そもそもそのエリアに十分な飲食需要がなかったのか。
前の店の失敗要因を洞察することで、その場所の「未来」が初めて見えてきます。
多くの人は成功事例を研究します。
「なぜ売れたのか」
「なぜ話題になったのか」
「なぜ成長したのか」。
もちろん、それはとても大切なことです。
しかし、もっと重要なのは、
「なぜ売れなかったのか」
「なぜ選ばれなかったのか」
「なぜ顧客は離れていったのか」
を探ることなのかもしれません。
成功要因は再現が難しく、運やタイミングが含まれていることも少なくありません。
一方で、失敗要因には共通点が多いものです。
顧客ニーズと立地を見誤った。
競争優位がなかった。
認知が不足していた。
購入障壁が高かった。
つまり、成功の分析は足し算。
失敗の分析は引き算。
と言えるのではないでしょうか。
だからこそ、失敗要因を洞察し、一つひとつ取り除いていくことで成功の確率は高まります。
マーケティングでも、
「もし売れないとすれば原因は何か」
「どうすれば失敗するのか」
を、あえてゲーム感覚で先に考えてみるのはどうでしょうか。
・・・かなりネガティブなゲームですが(笑)。
成功要因を突き詰め、さらに「失敗を想定」して、それを取り除いていく。
この考え方は、経営やマーケティングの世界で「プレモーテム分析」と呼ばれる手法です。
成功の理由よりも、失敗の理由を探すこと。
それが成功への最短距離なのかもしれません。