コラム
ウグイスとカラスの会話
田舎に帰ったある日、ウグイスが美しく鳴いていました。
ゆっくり聴く機会はなかなか無いのでじっくり聴いてみました。
春のイメージのあるウグイスですが、季節によっても日照時間によっても体の変化によって鳴き方が変化して、鳴き方によってもその意味が異なるようです。
美しい声が、のどかな田舎に響き渡ります。茂った木々を見上げて葉の影などにウグイスの姿を探しながら聴いていました。
「ホー、ホケキョ」
とても澄んでいてのびのびとした声に、心地よくなっていると、雰囲気一転「カァカァ!」としゃがれた声が登場しました。
そこからは「ホー、ホケキョ」「カァカァ!」のキャッチボールが始まってしまいました。
カラスとウグイスの声を聴き比べる事になり、声のギャップが鮮明です。
するとウグイスは様々なバリエーションを披露し始めました。
「ホー、ホケキョー」、「ホホホホー」、「キョキョキョケキョケキョー」
ウグイスの美しい声に対し、カラスも定番のカーカーでなく、バリエーションを出したところ、
「アヨ、アヨ」と一声、少し間延びしてしゃがれた不安定な声ですが、ウグイスの声に近づこうと頑張ったのでしょうか。
暫く続いたホーホケキョーと、アヨアヨの、風情を超えたさえずり大会は面白かったです。
ウグイスの声の意味合いを調べたら、高めのホーホケキョは危険は無いという仲間へのメッセージで、低くなると警戒、カラスとの会話の後に出てきた「キョキョキョケキョケキョー」のような鳴き声は、警戒の合図だと言われているようです。
季節では、秋から冬にかけては「チャッチャッ」という「笹鳴き」と呼ばれる鳴き方をし、暖かくなってくると「ホーホケキョ」というような「さえずり」で鳴くようになるのだそうです。
カラスも40種類もの声を使い分けるそうです。
最初に聞こえた「カァカァ!」は縄張りに別の生き物やカラスが近付いてきたときの鳴き声、2回声を出すのは空腹や注意喚起だそうです。
「アヨアヨ」は調べてもちょっと見つからなかったのですが、ウグイスの声に癒されてリラックスしたのか、それともウグイスの美声に近づこうと頑張ったのでしょうか。
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